こんな経験はありませんか?
「他人の評価にがんじがらめになり、何をしたらいいか分からなくなっている。」
「自分はどんな人物なのか、気になって仕方がない。」
そのようなことを気にせずに、意志の力でもってすれば、ものごとをどんどん進めていけると思います。
ただ、ある限界点を超えた段階で、心とからだから痛いしっぺ返しを受けるでしょう。
心とからだより発せられる声に耳を傾け、本当に感じていることを受け入れることで、自分が望んでいる充実した人生が得られるのではないでしょうか。
その手助けとなるのが、今回紹介する『もどっておいで、私の元気!』(岡部明美著・善文社)になります。
こちらの本は、著者である岡部明美さんが、生死の境をさまようほどの大病を経て得られた自己への大きな「気づき」を取りまとめたものとなっております。
本当の自分とは
今回は、直近に読んで印象に残りました「ぬくもり」と「一歩」という詩について紹介します。
「ぬくもり」
どれだけ長いこと私は、自分の心とからだをだましつづけてきたのだろう。
どれだけ長いこと私は、人の人生に左右されてきたのだろう。
(中略)
外部の物差しや人の評価ばかり気にしながら生きてきたら、いつの間にか自分の中心がわからなくなってしまった。
私にとって、本当に大切なものが何なのか、私は本当に何を求めて生きているのか、私は何を幸せを感じているのか。
自分の内側に意識を傾け、自分の心とからだの声に耳を澄ますようになったら、次第にからだがあたたまってきた。
(中略)
自分のからだのぬくもりがいとおしくなってきたら、やっと自分の感じ方を信頼できるようになり、自分が本当は何がしたいのか、どう生きたいのかが見えてきた。
これまで他人の評価に振り回されて、自分が何を望んでいるのかが分からなくなってしまっていました。
そんな時にたどり着いたのが自分の内面を見つめることでした。
自分の心とからだの声に気が付けるようになったことで、道が少しずつ開けてきた感じがしています。
「一歩」
人にしてみれば何でもないことでも、自分にしてみれば、勇気をふりしぼり、こだわりを捨てなければできないことがたくさんある。
それに一歩踏み出せたこと、一歩近づけたこと、そんな小さな小さな歩みの達成感を自分で認めていったとき、自分のなかに本当の自分が育っていく。
そうやって、ひとつずつ自分にOKをだしてゆく。少しずつ自分を取り戻してゆく。
そして、一歩ずつ夢に近づいていく。ゆっくりゆっくりとしあわせになっていく。
自分自身の内面を知り、本当の自分を受け入れられるようになり始めたら、少しずつ自分の心に変化が現れてきました。
変わっていっていることを実感できるのが、とても、はげみになっています。
まとめ
読み終えると、心が落ち着いてきて、自分への信頼感が増してきていることを感じます。
何度かこの本を読んでおりますが、そのときどきに自分が抱えている状況によって心に留まる箇所が毎回異なっています。
折に触れて読んでおきたい一冊です。