今回は、わたしの心の師匠であります、岡部明美さんの『約束された道』について紹介します。
岡部明美さんのホームページはこちらになります。
*これから後は、ご本人が普段から呼んでほしいと望んでいる「あけみちゃん」という呼び方を使わせてもらいます。
この作品では、前作『私に帰る旅』以降、あけみちゃんがどのような人生を歩み、何を感じてきたかがつづられています。
読んだ中で印象に残ったものについて紹介します。
自分の体験を粗末に扱わないで!
「自分のいのちがけの体験を粗末に扱わないで下さい。自分を見くびらないで下さい。地獄を見たあなたにしか気づけなかったものがあるでしょう。僕に伝わってくるもの、響いてくるものはそれらの言葉だけです。」(88ページ)
これまで自分の人生はとるにたらない平凡な人生で、人を感動させる体験などないと思ってきました。
そのため、自分の体験を表現することにためらいがありました。
あけみちゃんと出会い、自分と真正面から向き合って内面の探求を続けてきた結果、「自分の体験はすべて、いのちがけで生きてきたあかしであり、他にはないかけがえのないものである」ことに気がつきました。
自分の体験を自らの言葉によって、しっかり伝えられるようになったことで、周りの人を感動させられるという実感が得られるようになりました。
自分の内面から湧いてくるものを実現する
「感性から湧いてきたものを実現しようとすると、そこには“自由と喜び”があります。いろいろと創意工夫やアイディアが湧き上がってきます。つまり“自由と喜び”があるかどうかによって、その目的が、感性から湧いてきた欲求なのか、理性(頭)で考えて作ったものかがわかります。」(198ページ)
心から求めているものに取り組んでいる時には喜びを感じ、疲れをあまり感じないでいられます。いちはやく実現しようとして、自分とその周りにある人・ものを有効活用することができます。
逆に、頭で考えてものに取り組んでいる時にはやらなければならないという義務感がついてまわり、疲れを感じやすくなってしまいます。なんとかして実現しようとして、自分とその周りにある人・ものに無理・負担をかけてしまいます。
自分が心から望んでいることを実現するには、自分の内面にあるものに注目することが大切であることに気が付きました。
明日は誰にも保証されていない
もし明日この肉体を去るとわかったら、人は人生最後の日である今日という日を、自分や人を否定したり、責めたり、裁いたり、誰かを憎み、誰かの悪口を言い、愚痴や不平不満をこぼし、未来への不安や、過去を悔いることに使うだろうか。
明日は誰にも保証されていないのだ。(259〜260ページ)
どなたも「明日は誰にも保証されていない」ことは頭で分かっていながら、どうしても今日という一日を自分や他人への否定、不平不満に使いがちです。
自分もしくは身近な方が死に直面した時に初めて、自分の人生が多くの人によって支えられていることを意識するようになると思います。
親が亡くなる時が近づいている中で、自分の人生を支えてきてくれたことに対して、(これまで良いことも悪いこともありましたが)「ありがとう」という言葉が自然と出てきました。
その時、親は喜んでくれていたし、自分も素直な気持ちを伝えられて、心置き無くお別れができました。
まとめ
あけみちゃんがこの作品を通じて伝えたかったことは、心が求めているものに従って歩んでいく道が、各々の「約束された道」ではないでしょうか。
自分は、今、心を曇らせているものを取り払い、心から求めているものの輝きを取り戻そうとしている最中です。
これからも心が求めているものに従って歩んでいきたいと考えています。